30代がん闘病記

2014発病・入院 → 2016転移・再入院・離婚 → 2018再出発 → 2022再々発 → 2023入院

2/24 20D:耄碌猿

陽子線治療20日目。いよいよ20日に到達し、残り6日。

先日の診断で分かった衝撃の事実。陽子線治療が終わっても、腫瘍が完全に根絶するまでは2年程掛かるということ。実際、鼻の穴から見える僕の腫瘍は、治療前から全く変化しておらず、むしろ重力に逆らう力を失いつつすらある。このままだと、腫瘍が鼻の外まで出て来るのではないかと恐怖すら感じている。

そして、鼻水の量もだんだんひどくなってきている気がする。鼻水がダラダラ流れてシーツを汚す様を客観的に見ていると「耄碌ジジイ」になった気分で、人間としての尊厳が日々毀損されていく気がして陰鬱になる。

ただ、鼻水のお陰で病気のことが分かったので、鼻水自体には大いに感謝はしているのだが、だからと言ってあと2年も居候されるというのは困る。先生はいずれ鼻水は治まるだろうと言ってるが、治療前からいずれ治まると言われ続けているので、実際のところどうなのだろうか?目下一番の悩みだ。

 

さて、それ以外にも、陽子線の副作用として、照射されている箇所の毛だけ抜けるというのがある。僕は元々全体的に体毛が濃く、顔面も例外ではないのだが、放っておくと、髭・眉毛以外にも顔全体にも薄っすらと産毛が生えてくる。ということで、顔面の中心部は陽子線の影響で毛が無く・火傷の赤ら顔となり、それ以外には毛が生えているという状態になっている。

つまりは、猿の惑星の「猿」ような珍妙な顔面になりつつあるのだ。僕の男前フェイスはどこにいったのだろうか。そんなものは元からどこにもありはしなかったのだが。