先日、福岡で母親の初盆の法要を済ませてきた。
もうすぐ1年が経とうとしている。早いものだ。
あの時の僕は体調も最悪で、もう1年は持つまい、と思っていたのだが、不思議なものでまだ生きている。本当に不思議である。
1年半近い治療をしてきたが、結果一部のガンは残り、もうあと何年生きるかというフェーズに入っている。来年の三回忌までは何とか生きていそうな感覚があるが、その後は分からない。何か奇跡でも起きればいいのだが、僕の今までの人生の不幸ぶりからして、そんなことは望み得ないだろう。
さて、福岡の実家は引き払ったため、我が家の仏壇は僕の家にある。仏壇を丁寧に掃除し、迎え提灯を掲げ、花瓶に小菊を活ける。お供えはおはぎ、母親の好きだったおはぎである。キュウリ馬とナス牛までは用意しなかったが、ここまでやれば十分だろうか。
そちらに行くのはもう少し先になりそうです。と仏壇の前で手を合わせた。
