30代がん闘病記

2014発病・入院 → 2016転移・再入院・離婚 → 2018再出発 → 2022再々発 → 2023入院

2023/2/18 トースター

このトースターを買った。

休日は近所の喫茶店のモーニングを食べるのが習慣だったのだけど、最近は値上がりした上に明らかに味が落ちたので足が遠のいていた。このトースターは0.2秒で発熱する「遠赤グラファイト」という特許を使っているのが個人的にポイントが高い。これで焼けば安いパンでもかなりおいしくなる。喫茶店まで行かずとも、これで十分である。

朝マックのハッシュドポテトも好きで、よく食べていたのだけど、最近は値上がりもして若干敬遠気味であった。しかし、このトースターで冷凍のハッシュドポテトを焼けば、数十円でマックよりも美味しいものができる。大した技術である。

朝の楽しみができると少し人生のQOLが上がる。

小さな楽しみを作りながら生きる。

2023/2/14 空気清浄機

空気清浄機が来た。

高いが品質は素晴らしく良い。稼働してから鼻水の量がかなり減った気がする。入院中は鼻水の量が減っていたので、空気の環境の問題が大きい気がしていたが、果たしてその通りであった。買ってよかった。

このようなものに投資してこその金だろう。

白血球の値がまだまだ低いので、無理な外出などはできない。

残念ながらスーパー銭湯にも行けない。

次の入院までは、清浄された部屋に籠って生きる。

2023/2/10 毒抜き

昨日の晩は比較的よく眠れた。少しずつ回復しているようだ。

朝起きて何も考えずにコーヒーを飲む時間が、代え難いものに感じる。

 

抗がん剤もそうだが、仕事の毒抜きも進めている。

ふとした時に仕事のことを思い出してしまうので、深く考えないようにしているが、客観的に思い返してみると、実にストレスに満ちた職場に居たものだ。忖度・媚売り・阿諛追従・丸投げ・根回し・吊し上げ・責任転嫁・妬み・嫉み・僻み・噂話・陰口・重箱の隅…日系企業の良くない所を煮詰めたような職場であった。

仕事自体も、中途採用にもかかわらず、ほぼ未経験の部署に回されるという有り得ない配属であり、しかも自分には向いていないタイプの仕事だったため、最後まで大変苦労をした。もっとも、向いていないとは思いつつも、腐るわけでもなく、きちんと成果は出し、管理職まで出世したのだから文句はあるまい。

もう彼らとの付き合いもこれで終わりだろう。病気になった僕を心配して、プライベートで手助けをしてくれる殊勝な人間などいない。彼らが付き合っていたのは「超大企業の管理職」としての僕であり、「僕個人」ではない。今回の様にドロップアウトがほぼ確定していれば、付き合うメリットも無いし尚更である。だが、個人的にはそちらのほうがスッキリしていてよい。こちらも後腐れがないというものだ。

 

かなりの時間を過ごすであろう自宅を快適なものにするため、トースターを購入し、座椅子と布団は改めて高いものを新調、靴とジーンズは新作に交換した。空気清浄機の最上位モデルも購入する予定だ。こうやって小さな希望と楽しみを作っていくことが、これからの長い闘いを正気で乗り越えていく上で、とても大切なのである。

これからは闘病のQOLを上げるため、惜しみなく金を使うつもりだ。

2023/2/9 疲れてる

自宅で療養中である。

なお、自宅とは言っても実家ではなく、現勤務地の自宅のほうだ。地元から離れた遠隔地での入院という意味では、そもそも8年前の入院地も東京だったのだから、今回もさほど変わりあるまい。一人でも、よほど体調が悪くなる兆しが無い限り大丈夫だろう。

とは言え、やはり何をするにも疲れる。腕も上がりにくくなっている。そういえば、8年前もシャワーのときは疲れて腕が動かせなくなっていたことを思い出したが、今回も同様に頭を洗うだけで疲れてしまった。指先の動きも悪くなっているし、PCのキーボードがうまく打てない。

 

まだ、抗がん剤を打って1週間も経っていないので、こんな具合だが、週明けには薬も抜けて調子は上がってくるはずである。しばらくはゆっくり過ごすことにする。

そう言えば、脱毛が始まる前にスーパー銭湯に行きっておきたいのだが、そこまでの体力はなさそうである。おそらくサウナに入ると倒れてしまうだろう。残念だ。