30代がん闘病記

2014発病・入院 → 2016転移・再入院・離婚 → 2018再出発 → 2022再々発 → 2023入院

2023/2/10 毒抜き

昨日の晩は比較的よく眠れた。少しずつ回復しているようだ。

朝起きて何も考えずにコーヒーを飲む時間が、代え難いものに感じる。

 

抗がん剤もそうだが、仕事の毒抜きも進めている。

ふとした時に仕事のことを思い出してしまうので、深く考えないようにしているが、客観的に思い返してみると、実にストレスに満ちた職場に居たものだ。忖度・媚売り・阿諛追従・丸投げ・根回し・吊し上げ・責任転嫁・妬み・嫉み・僻み・噂話・陰口・重箱の隅…日系企業の良くない所を煮詰めたような職場であった。

仕事自体も、中途採用にもかかわらず、ほぼ未経験の部署に回されるという有り得ない配属であり、しかも自分には向いていないタイプの仕事だったため、最後まで大変苦労をした。もっとも、向いていないとは思いつつも、腐るわけでもなく、きちんと成果は出し、管理職まで出世したのだから文句はあるまい。

もう彼らとの付き合いもこれで終わりだろう。病気になった僕を心配して、プライベートで手助けをしてくれる殊勝な人間などいない。彼らが付き合っていたのは「超大企業の管理職」としての僕であり、「僕個人」ではない。今回の様にドロップアウトがほぼ確定していれば、付き合うメリットも無いし尚更である。だが、個人的にはそちらのほうがスッキリしていてよい。こちらも後腐れがないというものだ。

 

かなりの時間を過ごすであろう自宅を快適なものにするため、トースターを購入し、座椅子と布団は改めて高いものを新調、靴とジーンズは新作に交換した。空気清浄機の最上位モデルも購入する予定だ。こうやって小さな希望と楽しみを作っていくことが、これからの長い闘いを正気で乗り越えていく上で、とても大切なのである。

これからは闘病のQOLを上げるため、惜しみなく金を使うつもりだ。