今日は1クール目の退院日である。
今回の入院は準備も万端で特に困ることもなかった。８年前から何度も嫌というほど繰り返しているルーチンである。こんなことに慣れても仕方がないのだが。
入院環境も、幸い個室に入れたこともあり、概ね快適であった。また、コロナの影響で事情が無い限り病棟での面会は制限されているので、周囲の話し声も少なく静かであり、僕だけが特に孤独を感じるシチュエーションも少なかった。
今後、少しずつダメージが蓄積してきて、段々ときつくなってくると思うが、幸いにして、職場の個人的に仲のいい方もフォローを申し出ていてくれる。本当に大変なときは遠慮なく頼ろうと思っている。有難いことである。
病院近くのコインパーキングに止めておいた車を運転して帰路につく。退院時に先生に、誰かお迎えに来るのですかと問われたので、自分で運転して帰りますと回答すると、驚いたような顔をされた。普通はそうなのだろう。僕はもう自分で全てを処理するのが当たり前になってしまっているが。
帰りは久々の車の運転で違和感があったが、しばらくすると慣れてくる。抗がん剤のダメージはあるが、何とか対応できるレベルだ。この数年で色々とタフになっている。
家に帰ってからは、しばらくは泥のように寝た。起きた後は入院前に準備してあったうどんを食べた。味覚もただでさえ無いのに、抗がん剤の影響もあいまって、さらに味が分からなくなっているが、少なくとも胃にやさしくてよい。
なんか、退院後は、いつもうどん食べてる気がするな。
