いよいよ退院日である。
外科手術ではさすがに家族に立ち会ってもらう必要があったので、今は九州から母親に来てもらっている。母親の役割は手術当日の立ち会いのみであったが、折角なので入退院の送迎や差し入れなどのフォローをしてもらおうと思っていた。
しかし、車の運転はできないこともないが、病院までの道のりを何度も説明しても、覚えてもらうことができず、怖気づいてしまったため、仕方なく断念したという経緯がある。経験者なら分かると思うが、外科手術後はかなり肉体的に苦しいので、多少無理をしてでも助けて欲しかったのが本音である。
よって、今回も一人で車の運転をして帰る。腕が全く動かなければ車を置いてタクシーで帰宅しようと思っていたが、何とか動くので大丈夫そうだ。病院関係者には術後に一人で車を運転して帰るなんて、当然言えようもないが。
抗がん剤の入院の帰宅時よりは楽に運転できて、何とか自宅に到着できた。
さすがに今回ばかりは、送迎を含めた家族のサポートを受けることができれば、どれだけ楽だったろうかとは思うが、手持ちの札を今さら嘆いても仕方がない。
やりくりしながら手を作り上げるしかないのだ。
結局は配られたカードで勝負するしかないのさ
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