今日は4クール目の退院日である。
不安だった車のエンジンも無事に掛かってくれた。
僕の体が先か、車が先か、もう少し持ってくれよ。
一人で全てを処理するのは、自分で言うのも何だがタフなことだ。
でも、結局人は独りで生きていくしかない。
平穏で幸福そうな家族だって、僕のような状況になれば、人間の本性が剥き出しになるのはザラにあることだ。人を信用しても馬鹿をみるだけだ。最初から期待しなければ、裏切られることもない。心配しているフリにはもうウンザリだ。
家に帰ると体を休めるだけで、特にやることもないが、
病院のような異質な空間と異なり、やはり落ち着く。
しばらくは何も考えたくはない。