30代がん闘病記

2014発病・入院 → 2016転移・再入院・離婚 → 2018再出発 → 2022再々発 → 2023入院

2023/1/17 キイトルーダ16回目と再々入院

キイトルーダ16回目の投薬日であった。

病院ヘはいつも車で移動しているが、国道が非常に混むので、早めに出発することにしている。早い時間帯だと、まだ周囲も暗く車の数も少ないので、快適に運転することができる。音楽を聴きながら、暗い一本道を何も考えずに運転するのは結構好きだ。

しばらく運転していると、長い上り坂がある。列になって進んでいる車のテールランプが幻想的で、眺めていると夢か現実か分からなくなる。まるで天国にいざなわれる、死後の魂の列のように思えてくるのだ。ぼーっと夢見心地で運転をしていると、前の車がブレーキをかけて現実に引き戻される。これは紛れもなく現実なのだ。

残念ながら、再々入院の運びとなった。

 

これが僕の最後の闘いになるのだろう。地元の九州に戻って治療することも考えたが、治療の移管に時間がかかり、そのラグが勿体ないということで、通っている病院で入院することになった。

もっとも、今はコロナ下であり、どこの病棟でも面会者の厳しい条件を設けているから、地元で入院しようが、この病院に入院しようが、さほどの違いはあるまい。病院への行き帰りのフォローを得られるかどうかの違いだけだ。

 

何度苦境を跳ね除けて、扉をこじ開けても、その度に閉じていく。

もう一度だけ、こじ開けることはできるだろうか。